「歴史と伝統」と「現代社会への適応」のバランス
日本時間、19日・日曜日15時…ラスベガスでF1グランプリの決勝がスタートした。
これだけでは、日本グランプリの決勝時間は、大体、日曜日の14時スタートなので、違和感はそんなに感じないが、基本時にF1決勝レースは、現地時間の日曜日の午後におこなわれるのが慣例である。
最近は、ナイトレースも多くなったが、それでも決勝日は現地の日曜日となっている。
さて、日本時間の日曜15時ということは、ラスベガスは「土曜日の午後10時」である。
土曜日のグランプリ決勝は、過去72回・前回は1985年におこなわれた。
2016年にF1の興行権を米メディア大手の「リバティメディア」が買い取り、「伝統と格式」であまり柔軟に変わることが無かった「欧州様式」の脱却が進み、エンタメ性を強くし、ショー要素が強まった。
確かに、古くからのF1ファン、F1の発祥はイギリスなので、「伝統と格式」を重んじる欧州(文化)にとっては、なじめなく、機嫌の良い物では無いとは思う。
だが、これにより、アメリカ内でのF1人気の復活(2005年のアメリカGPでかなり低下していた)し、
アメリカの自動車会社のF1パワーユニット(駆動エンジンユニット)の参加機運にも繋がっている。
確かに、今までの伝統・格式・様式美は、尊重されるべきだが、現代の環境にもある程度合わせていかなければ、衰退するのは明白だ。
今の日本社会はむしろ逆で、現代の環境や世界標準に安易に迎合し、日本の良き歴史・伝統・文化・風習・風俗等々が蔑ろにされている結果のような気がしてならない。
どちらもバランス取りが重要であるが、その根底には、正しい知識・理解・信念が重要と感じた。